今回はパティスリーの独立開業について紹介していきます。
将来的に自分の店を持ちたい。
でも具体的にどんなことをすればいいかよくわからない。
という方向けに書いていきます。
もちろんこれからパティシエになる、または独立を目指して頑張っているという方にも役に立つ内容だと思いますので、さらっと目を通してみて下さい。
きっと将来の具体的なビジョンが見えてくるはずです。
私が働いていたパティスリーで独立し、実際に店をオープンした先輩から聞いた話を交えつつ紹介していきます。
将来独立開業するなら?独学は可能?
理想のパティスリーに就職が近道
将来的に自分の店を持ちたい独立開業したいと考えているならばま
一番いいのはレベルが高く、自分はこういう店を持ちたいと思える店に就職することです。
自分の理想に近いお店だと将来的に開業した際に学べることも多い
レベルが高いということは高い技術も身につきますし、その店で働いていたという実績も得ることができます。
また店を経営する上での知識や応用力など直接学ぶことができるためです。
独学の場合は全て自分で勉強しなければなりません。
身近に技術を教えてくれる人がいないのは想像以上に大変です。
お菓子を作る技術やセンスだけでなく、経営も全て一から自分で考えなければならないので時間もかかります。
日本ではさすがにないですが、海外の有名店だと無給で働かせて下さい!と人がくることもあります。(日本人が多い。)
有名パティスリー○○で何年修業した…とか経歴が書かれているのよく見ますよね?
人間そういうのに弱いです。
あの○○で修業したなら美味しいかもしれない。と思ってしまいます。
独学の場合は経歴もありません。
そういう点でも独学は難しいと言えます。
転職も視野に入れよう
一つの店で修行して開業というのも悪くはないですが、やはり色々な店を
転職というよりはキャリアアップと考えるべきですね。
3~5年働いてから転職し、違う店で働いていろんな技術や知識を
この学んだことが将来的に開業する上で役に立ちます。
一つの店しか知らないよりも色んな視点で見ることができるようになります。
また色々な店で働くことにより人脈なども築けます。
転職というのは決して悪いことではありません。
具体的なイメージを持つこと
まず自分の店を開業したいと考えるならば、はっきり言っておきたいことがあります。
(開業した先輩が特に強調していた部分です。)
自分はどんな店を持ちたいかというものを具体的なイメージとして
これがぶれると大変なことになります。
パティシエとして身につけてきた経験・技術・知識・センスや経営方法など、全て自分一人の力で表現しなければなりません。
起業セミナーに参加し開業のノウハウなどを学ぶのもひとつです。
ぶれない軸を持つということが一番大切です。
開業において店のコンセプトは大事
先ほどお話ししましたが、自分がどんな店を持ちたいか。
これはとても大事なことです。
開業と一言で言っても色々な種類があります。
・テイクアウト専門なのかイートインスペースがあるのか
・中にカフェなどを併設するのか
・おしゃれな個人パティスリー、はたまた隠れ家的なお店
・自宅とお店を一体化にしたアットホームな店
などなど。
しっかりと自分のコンセプトを明確にして、開店準備をシュミレーションしてましょう。
店の雰囲気だけでなく、出していくケーキの種類にもこだわらなければなりません。
ケーキだけで勝負するのか、焼き菓子は出すのか、専門店としてショコラトリーやコンフィズリーとして経営
まだ早いよと思うかもしれませんが、準備をしておくに越したことはありません。
明確なイメージを持っていた方が、吸収も早いです。
もし小さい個人店の規模ではなく、店を有名店にしたいのならばやはり有名な人気店のパティスリーで
理想とする店を決めることで実現するために必要なことも見えてきます。
開業とはパティシエから経営者になること
開業となるとこれまで通り、ただ何も考えずにケーキを作ればいいというわけ
何故かと言うと経営のことも考えなければならないからです。
店の開業資金(借金)の返済やケーキの原価、従業員の給料や育成に新作のメニュー考案…。
考えることやらなければならないことはたくさんあります。
今まではそれはシェフの仕事でしたが、自分の店を持つということはそういった細かいことも全てこなさなければなりません。
今まではパティシエとしてのケーキを作る仕事だけをしてきたかと
自分にはそんなこと無理。と思うかもしれませんが、今いる有名なパティシエたちは皆そういう努力をしてきた人たちなのです。
自分の店を持つ、独立するということはそういう苦労もあります。
パティシエの開業に必要な資格
必ず必要な資格は「食品衛生責任者」のみです。
これさえあれば開業上で困ることはありません。
プラスであったらいいかもという資格も紹介しておきます。
- 食品衛生責任者
飲食店や特定の食品などの製造業を行う場合には、必ず資格保持者を定めておかなければなりません。
つまりパティスリー等を開業する際には必須の資格になります。
講習と簡単なテストで取得できるので、難しい資格ではありません。 - 製菓衛生師
国家資格で、お菓子を作る上での知識や技術を持っている証明になります。
必ず必要というわけではないいですが、パティシエとして知識や技術があるという証明になります。
また開業する際に必要な「食品衛生責任者」の資格が講習などを受けなくとも取得できます。
養成施設で1年以上学ぶor現場で2年以上働くと受験資格を得られます。
パティシエの開業資金
実際に店を開業するならば最低1000万円は必要と言われています。
公的金融機関や家族や親戚に借りるケースもありますが、できたら半分以
- 店舗取得費
- 内装外装の工事費
- 厨房設備費
- 店の道備品や消耗品代
- 運転資金
- 宣伝費用
開業資金のうち一番お金がかかるのは内装外装の工事費用です。
内装工事費の金額だけで、平均価格は約580万円。
厨房設備費の平均が、約440万円かかります。
内装外装と暖房設備費。これだけでもう1000万近いですね。
自分こだわりのお店をオープンさせるにはそれなりの初期投資が必
パティスリーを含めた飲食店の開業資金の平均値が約1803万円です。
もし初期費用を抑えたいと言うのであれば大型の設備オーブンなど
店舗は居抜き物件を使うなどして初期
開業までのスケジュール 期間は最低1年
先輩の体験をもとに開業までのスケジュールを紹介します。
下調べ
有名人気パティスリー、レストラン、専門店などを巡り自分の理想とするお店をチェック。
ケーキだけでなく店の雰囲気や接客なども確認しておくといいでしょう。
またその情報をもとに、自分だけのオリジナルケーキを考案しておきます。
パティスリーの物件探し
開業予定エリアや駅の近さ、立地など自分の理想とする物件探しを始める。
あらかじめ予算を立てておき物件の相場や客層などを調べておく。
駅前・商店街・オフィス街・住宅街などエリアの立地次第で客層は全く変わります。
設備や準備を整える
開業計画書などしっかりと準備をしておく。
また当面は思ったより収入がないので、必要なお金や売上目標を計算し運転資金は余裕をもって準備しておく。
オーブンや冷蔵庫など大きな設備から日常で使う備品など必要な道具や食材を仕入れておく。
業者は複数を比較検討しこだわって仕入れをすること。
いよいよオープン準備
店の看板や商品メニューなどをしっかりと決めていく。
大型の設備などは開店前にきちんと動作確認をしておく。
商品を実際に作って準備しておくのも大事。
作った商品は友人たちに味見してもらい感想をもらうのもいいし、近隣の方に試作品として配りお店のPRにするのもいいかもしれない。
物件を見つけ確保。その後内装や外装の工事などで開店には最低でも1年近くはかかるとのことです。
返済や資金計画はきっちりと!飲食店は閉店率も高い
一か月あたりに費用がどのくらいかかるのかというのは正確に把握
・家賃返済
・人件費
・公共料金
・材料の仕入れ代
・パッケージ等の消耗品代
・宣伝費
・税金
・修繕費
などなど毎月かかる金額は思ったよりもあります。
仕入れ費やパッケージは節約も可能ですが家賃に関しては難しいです。
売上予想をきちんと立て、無理のない返済計画を立てましょう。
目安として売り上げの10%から15%
また飲食店の1年以内の閉店率はなんと35%パーセントと言われています。
飲食店の開業というのは、とても厳しい世界だというのがわかる数字ですね。
事前に無理のない返済計画と余裕のある運転資金が必要です。
最低でも1年間売り上げがなくても食べていける程度は準備しておきましょう。
独立開業した後の年収はどれくらい
中にはこんなに稼げてないという方もいるでしょう。
成功しているのは一握りの人ですが、非常に夢のある仕事ですね。
もしあなたが有名になってやる、自分の店を持つんだ!というやる気があるのならチャレンジすることをおすすめします。
まとめ
今回はパティシエの独立・開業について紹介しました。
・自分がどんな店を持ちたいかというイメージは大事
・必要な資格があれば早めに取得
・開業資金は余裕をもって準備する
・最初の1年間は売上なしも覚悟しよう
・成功すれば1千万も夢じゃない!
パティシエとして働いている人は、一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
今成功している人はその壁を乗り越えた人たちです。
あなたもその壁を乗り越えるため、ぜひ頑張って下さい。
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