【体験談】憧れのパティシエの仕事がブラックすぎて不眠症になった話

パティシエの仕事
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こんにちは、saraです。
私はもともと某有名パティスリーでパティシエとして働いていました。
今回お伝えするのは私のパティシエとして働いてきた実体験のお話しです。
 
このサイトを見に来てくれる方の多くは、
 
・これからパティシエになりた
・パティシエになるにはどうしたらいいんだろう
と悩んでいる方や将来に向けての夢を持っている方が多いと思います。
 
パティシエという職業はどうしても、ケーキを毎日作って楽しそうというキラキラとした仕事のように思っている方も多いかもしれません。
表向きは華やかそうな世界に見えますよね。
 
ただパティシエという職業はそんな生易しいものではありませんでした。
精神と体力勝負の仕事だということを7年間(パティスリーは3年間)現場で働いてきた、私の実体験をもとに語っていきたいと思います。
 
別に皆さんを脅すわけでも、パティシエになんかなるな!と思っているわけでもありません。
ただキラキラとしたイメージだけでなく、パティシエの裏の顔の現実を知って欲しいのです。
 
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憧れのパティスリー(ケーキ屋)へ就職

私もみなさんと同じく、専門学校を卒業して19歳の春にはとても熱い気持ちでいました。 
 
私は幼稚園の頃からよくある子供の夢でケーキ屋さんになりたいと、漠然とそう思っていました。
結局その夢は高校生の頃まで変わらずにいました 。
 
高校生のころ食べ歩きである店のケーキに出会い衝撃を受けました。
そして、この店で働きたい!と決めました。
 
有名パティシエも数多く卒業している辻製菓専門学校へ進学。
専門学校時代もその憧れのパティスリーに一点集中で就職活動をしました。
研修もしっかりアピールし、面接でもしっかりと対策をして100%の自分を出せるよう努力しました。
 
その結果、夢だった某有名パティスリーに就職することができました。

ドキドキのパティスリー就職前日

当時の私は日記をつけていたのですが、今読み返すととっても笑ってしまう内容が書いてあります。
就職前日の日記は「明日から夢だったケーキ屋さんで働くのがとても楽しみ。早く働きたい!」という眩しいほどにキラキラした内容でした。
 
就職して二日目の内容になると「足がパンパン、立っているのが辛い。」
急に内容が冷めています。
 
一週間目ともなると「もうこんな仕事辞めたい。」
というギャップに笑える内容となっていました。
今日記を読んでも当時の自分の意思弱すぎでしょ…と笑ってしまいます。
 
まぁ結局そこから同じ店で3年間は続けるのですが、 幼稚園の頃からずっと憧れだった夢の仕事が一週間で嫌になるほど過酷な業務でした。
就職前の熱い気持ちを思い出すために、日記をつけておくのはおすすめです。

ブラックすぎるパティシエの仕事

パティシエの仕事は朝6時から始まります。
朝6時ということは5時頃起きて準備をして出勤をするので、朝が苦手だった私には最初かなりつらかったのを覚えています。
 
朝からケーキを作りオープンまでに全ての種類をショーケースに揃えるので早朝から準備をしなければなりません。
なので早朝から出勤をするというのは仕方のないことなんです。
 
そして店に並べるケーキを全て作り終えて終了かと言われればそうではありません。
今度は仕込み作業が始まります。
 
実はケーキ屋の仕事のほとんどが翌日以降の仕込みです。
ポジションごとに仕事は違うので、各ポジションで今日はどんな仕事をやるかというのを各々決めて作業に取り掛かります。
 
私が就職した店は有名人気店というのもありデパートなどに卸したりもしていたので、1日に作るケーキの数は尋常な量ではありませんでした。
それに比例して仕込みの量も果てしない量でした。
 
休憩をなんとか1時間取りながら、作業進め終了時間はなんと11時。
昼の11時ではありません。深夜の23時です。
 
朝の6時から23時まで毎日ほぼ休みなく働くということ。
それは想像を絶する辛い日々でした。
 
仕事中に座ることもないので、16時間立ちっぱなしです。
ということで就職2日目には足が棒のようになっていました。
 
今までは朝8時頃起きて、9時頃学校に行って、4時には授業も終わって、みんなで焼肉やら食べて遊ぶという充実した日々だったのに。
就職してからはそんな時間はありませんでした。

就業規則は真っ赤なウソ

毎日平均17時間労働。
そしてほぼ立ちっぱなし。
 
しかも休みは週1日です。
疲れすぎて貴重な一日の休みはほぼ寝て過ごしていました。
 
それで給料がいいのならまだ救いはありますが新入社員だった1年目の当時、私の手取りは13万円でした。
もちろん残業代はありません。
と言うかタイムカードなどという出退勤を記録するものは存在しませんでした。
 
どうなってんだよこの会社…と思った私は一応、会社規定を見てみることにしました。
入社説明会で配られていたプリントには、就業時間朝の9時から夕方5時となっていました。
 
真っ赤な嘘だよ。
労働基準法バリバリ破っています。
 
ただ残念ながらこの業界では割とあり得ることで、いちいちそんなことで労基に駆け込む人もいません。
 
私が就職してから 約3年間だけでもで十数人とかなりの数が辞めて行きました。
が誰一人労基に駆け込んだ様子はありませんでした 。
(誰か駆け込んで欲しかった。笑)
 
もうやめる頃にはみんな疲れ切ってますからね。
嫌だったら自分が辞める。それが一番疲れないで済むからです。
 
実際私も当時は労基に駆け込むなんていう頭は一切なかったです。
他人本位に誰か通報してくれないかな~くらいには思っていました。

繁忙期を機に体に異変が起こる

ケーキ屋の繁忙期はもちろんクリスマス時期なのです。
ですがそれ以外にもバレンタインデー・ホワイトデー・母の日・父の日・ひな祭り…とイベントはつきません。
またお中元・お歳暮では焼き菓子も爆発的に売れるので、暇という時期はほとんどなかったように思えます。
しいていうなら真夏くらいかな。
 
その中でもやっぱり一番辛かったのは、クリスマス時期でした。
ギリギリでは間に合わないので、10月頃から仕込みも始まります。
 
その頃は6時出勤では仕込みに間に合わないので5時出勤でした。
そして終了も12時過ぎ。もちろん深夜です。
 
となると必然的に睡眠時間は足りなくなっていました。
元々朝がとても弱かった私は5時前に起きれない日々が頻繁にありました。
その頃遅刻するのははもちろん私だけではなく、毎日一人は必ず遅刻するというもはやカオスな状況でした。
 
いやね、一社会人として遅刻厳禁なのは理解していますよ。
ただ人間、睡眠時間3時間で足りるわけないでしょう!!!
 
そして毎日寝起きは最悪。
寝不足というのもありますが、一番つらいのは脚のつりでした。
 
その頃は毎晩ふくらはぎがつって、夜中何度も激痛で起こされるのです。
そりゃ毎日18時間たちっぱで、ろくに休みもなければ当たり前ですよね。
脚も休む暇がないんだから仕方ないです。
 
脚が毎晩つるという恐怖にぐっすり眠ることもできなくなっていました。

朝起きれなくて不眠症に

たびたび遅刻をしてくる新入社員たちにしびれを切らした先輩から、ある日お説教をうけました。
 
そんな中ひときわ厳しい先輩が放った一言が衝撃的でした。

「起きるっていう気合が足りないから起きれないんだ。

お前たちは本当に起きようって思ってないんだろう。

いやいや睡眠時間が圧倒的に足りないから起きれないんだよ。
寝たいんだから起きようなんて思えないよ。
というか気合で起きれるならとっくに起きとるわ!
と当時の私は思いました。
 
ただそこは先輩。実際遅刻して悪いのは私。
何も言えるわけありません。
 
ただその一言から徐々におかしくなったんだと思います。

そうか寝るから起きれないんだ!
だったら寝なきゃいいんだ!

と言う意味のわからない方向に私の考えは至ったのです。
 
遅刻して怒られるのが怖い

寝ると起きれないから遅刻する

寝るのが怖い

じゃあ起きていよう!
 
普通の人からしたら頭おかしいって思いますよね。
当時の私は睡眠不足ですでに正常な思考じゃなくなっていました。
 
仕事が終わり家に帰ってきて午前1時。
ただ寝てしまうと起きれないので、寝ないようにお風呂に入ったりなんだかんだして3時過ぎ。
しかしやっぱり限界が来て少し仮眠を取ろうと寝て、起きたら朝の5時半。
結局遅刻して怒られる。
 
何ていう悪循環のループが続いていました。
寝るのが怖いというか寝れない…完全に不眠症でした。
 
結局同じく遅刻をしている同期達と結託して、朝は起こし合うということでなんとかその悪循環から抜け出すことができました。
 
同期の存在は大きい。先輩の罪は深い。

ブラック会社は洗脳に近い

今考えると当時かなり頭がおかしかったんだなと思いますが、当時はそんなことも思っていませんでした。
普通に働いているだけでしたが、みんな同じ状況なので洗脳に近かったのかもしれません。
みんなやっているんだから、できない自分がおかしいみたいな。
 
不謹慎かもしれませんが、当時は店に行く途中の横断歩道を渡るたびに轢かれないかなと本気で考えていました。
別に死ぬ気なんて全くなかったのですがそれほど休みたかったのです。
入院でもして堂々とゆっくり寝たい、休みたいというのが私の思いでした。 
 
実際に実行する気もさらさらなかったのですが。
 
じゃあそんな会社辞めればいいじゃん。
と思うかもしれませんが、辞めるという考えはその時の私にはありませんでした。
 
これはとても不思議なんですが、同じ職場の人はみんないつも辞めたいって口にするんです。
ただみんな何故か辞めないんです。(一部はバックレますが。)
 
朝の通勤電車で… なんて話題もよく耳にしますが他人事だとは思いません。
別にこの人たちもそんな気はなかった、ただその場の一瞬の思いつきでという方もしかしたらいるんじゃないかなと思っています。
 
普通に働いているだけなのに、気づいたら洗脳のようになっているのはとても怖いです。
ブラック会社は正常な思考を奪います。
 
3年間働いてやっと退職しましたが、翌朝の解放感は半端なかったです。
朝好きなだけ寝ていられるとは幸せなことです。

ブラック会社に入ってしまったらどうするか

すぐに辞めなかった私がこんなこと言ってもあまり説得力がありませんが、頭がおかしくなってきたなと思ったら即座に休職するか辞めることをお勧めします。
 
頭がおかしくなってきたことにすら気づかないのが怖いところなんですけどね。
辞めるのが無理でも誰かに話を聞いてもらって下さい。
 
そこよりいい条件の仕事は世の中にたくさんあります。
 
私の場合は憧れだったケーキ屋に入れたのだから、せっかく専門学校にも行ったのだから…
という思いもあってすぐに辞めるという決断ができませんでした。
 
自分で決めた道が間違っていたということを認めたくなかったのかもしれません。
 
ブラック会社は体だけでなく精神的にも壊れます。
自分自身では気づいていない人も多いですが壊れる前に辞めましょう。
 
 

ブラックパティスリーの見極め方

 
ブラック企業の見極め方を書きました。
就職活動を始める前によく調べておくことが大切です。
 
是非参考にしてみて下さい。
【パティシエ】経験から学んだブラック企業を見極る為の3つのポイント
 今日は、元パティシエのさらです。 今回はブラックケーキ屋で働いていた経験を生かし、ブラックな店の見極め方・その3つのポイントをお話ししていきたいと思います。 ブラック企業で働きたい!なんていう人はいませんよね?はじめに言っておきますが、こ

 

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